手汗や足汗の治療

悩み

手のひらや腋の下、足の裏に異常に汗をかく病気があります。これらは多汗症といい、手のひらから大量の汗が出る人は、ノートが汗で濡れて使えなかったり、ものを持つと滑って落としやすいなど日常生活にも支障がでてきます。もちろん人と握手するのが悩みになったりいじめの原因になっている場合もあります。緊張すると汗が出るのは普通の状態ですが、多汗症では神経的な緊張や刺激に関係なく汗がでてきます。発汗量には個人差やひとりの人でも時間帯や天気によって違いが見られます。多汗症は幼い頃から症状が見られ、親が治療を始めるケースもありますが、治療を始めるのは10代になってからが多いようです。治療の方法はいくつかあります。心身療法、薬物療法をはじめ、イオン発生装置を使ったイオントフォレーシス、胸部交感神経遮断手術、レーザー装置による照射、高周波照射などが挙げられます。薬物療法やイオンによる治療は、改善はみられますが根本的な多汗症治療にはならず、繰り返してのケアが必要になります。胸部交感神経遮断手術は、交感神経の機能亢進で汗腺が刺激されて大量の汗が出続けることから、開胸手術で交感神経を切り取ったり焼いたりして神経をブロックしますが、大がかりなため最近では内視鏡手術が中心になっています。内視鏡手術は、腋の下を2〜4ミリほど切るだけでカメラを挿入してモニターで見ながら交感神経を切断します。両わきで10分程度で終わり、傷も小さく目立たず痛みもほとんどありません。また切らないで高周波を使って治療する方法も同様に時間もかからず副作用もほとんどないため注目されています。

内視鏡手術による多汗症の治療では、多くの場合手のひらだけでなく腋の下や首の汗も押さえることになります。汗が出ない分暑く感じることもありますが、手術後に胴や大腿部などの他の場所の発汗が増えることがあります。多汗症の内視鏡手術は保険適応であるので、治療費用は3割負担で受けることができ、高額療養費制度も適応可能です。また細い針から出る高周波で汗腺の働きを制御して余分な汗を抑えることができる高周波治療法は術後の腫れや痛みもないものとして人気がでています。新技術の極細ニードルで直接エクリン腺やアポクリン腺にエネルギーを照射しながら冷却装置も稼働するため、手術中の痛みや体への負担が大きく軽減できるようになりました。手術はマスク麻酔で眠った状態で行われるので、若年から老年まで受けることができます。また術後のケアも不要で傷跡は残らず、手術当日から全身シャワー浴をすることもできます。ほとんどの場合、1回の照射で終了し通院する必要もありません。従来の高周波治療は、術後に腫れたり皮膚が固くなったりすることがありましたが、新方式のものではそれらは大幅に軽減されています。施術費は内視鏡手術と比べて高くなりますが、モニターキャンペーンなどを実施しているクリニックもあります。多汗症は本人にとって日常生活に不便をきたすというだけでなく、精神的な面からも苦痛を強いるものです。新しく開発された治療法は、短時間で効果的かつ根本的な治療を可能にしています。身体的負担や経済面を比較して選ぶとよいでしょう。